Ashiya Stylish

[Oyassan]によるブログです。オリジナル商品の紹介や秘密の小部屋コレクションの裏話など・・・・・・。

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●蘆屋以外全世界禁煙● [第1章第11話]

はい!おやっさんです・・・・・。
蘆屋以外全世界禁煙の続編です。
初めての方は、カテゴリーから続けて読むこともできますよ。

[第1章第11話]
Neo Fucoidan Mozucco H2Oの培養に成功した大田原所長は、
ブレインメモリーを立ち上げて津森英吾にコンタクトを試みることにした。

「津森はん!大田原でおます。ええ報告がおますねんけど・・・・」

「ああ!例の極秘プロジェクトの件でっしゃろ!」

「そうですねん。世界が驚く大発見、あっと驚くタメゴローですわ!」

「はよ、聞かしたってんか!」

「はいな!映像をYour Tubeで送信しまっさ。飼い犬のJonny be goodに吸わしましてん。
 ほなあんさん、驚きですがな!若返りよりましたがな、あのヨボヨボの老犬が・・・・」

津森英吾は大田原のYour Tubeを開いて映像を見る。

「こりゃまた驚き、桃の木、山椒の木やないでっか。
 早速Neo Fucoidan Mozucco H2Oから例の商品化すすめたってんか!」

「がってん、がってん、承知で・・・・」

その企画とは?
大田原は津森英吾のブレインメモリーから極秘ドキュメントを引っ張り出して、
商品化への企画書を読んでみる。

●煙草のフィルターを含めた全長36.9cmの「Longlife」なる煙草を企画●
●煙草の直径が3.6cm・フィルターを含めた全長が6.9cmの「Bigmouth」なる煙草を企画●
●煙草にカレーパウダーをしみこませた「インド人もびっくり!」なる煙草を企画●
●煙草の煙が虹色になる「Rainbow Magic」なる煙草を企画●
●煙草に除虫菊を混ぜ込み、その副流煙で蚊を撃退させる「血、吸うたろか!」なる煙草を企画●
●煙草をナノレベルのパウダー状にして那智黒飴に混ぜ込んだ「那智のニコチン」なる飴を企画●
●煙草の煙が自然にハートマークになる「ハートに火をつけて」なる煙草を企画●
●煙草をゲル状にして毎朝歯磨きのように使える「吸ったかもんだか」なる煙草を企画●
●煙草を味付け海苔のような形状にして、ご飯に巻いて食べる「たばこですよ」なる煙草を企画●

溢れ出る笑いと涙とが交じり合い大田原は猛烈に感動している。
その傍らでJonny be goodは千切れんばかり尻尾を振り続け、
いまだにクルクルと回っているのであった。

大田原が最初に試作品を作ろうと思ったのが、
Neo Fucoidan Mozucco H2O 純度100%の煙草の煙が、
虹色になる[Rainbow Magic]である。
彼は培養センターの海水プールに7色のプリズムレンズを照射することにした。

すると・・・・・。

海水プールの表面から少しずつ水蒸気が発生していくのであった。

そして・・・・・。

虹が立ち昇っていくではないか!
数分後、その虹が大きくプール表面に半円を描き出しキラキラを輝くのであった。
大田原は腰を抜かそうになり、その場にしゃがみこんだ。
その傍らでJonny be goodは千切れんばかり尻尾を振り続け、
いまだにクルクルと回っているのであった。
「いつまでクルクル回ってんねん。Jonny be good!」
大田原はキラキラと輝く培養センターの海水プールを覗き込んでみる。

そこには・・・・。

7色に変化したMozukoがユラユラと海中で漂っているのであった。
大田原は少量のMozukoを回収すると、乾燥室に持ち込み慣れた手つきで揉みほぐす。
愛用のキセルで火をつけてみる。

でたぁ~・・・・。
美しい7色の煙が虹のように立ち昇るではないか!
喚起のあまり大田原は涙が止まらなくなった。
その傍らでJonny be goodは千切れんばかり尻尾を振り続け、
いまだにクルクルと回っているのであった。
「いつまでクルクル回ってんねん。Jonny be good!」

おや??????
私の声、なんか変になっている・・・・。

そうなんです・・・・。
大田原の声まで7色の声に変化しているのであった。

7色の声とは?
チェストボイス・ミドルボイス・ファルセット
ヘッドボイス・ホイッスルボイス・ハイトーン・デスボイスの音域。

大田原は7色の声の持ち主といわれている
故マイケル・ジャクソンのビリージーンを口ずさんでみた。

[Billie Jean-Michael Jackson]


♪♪She Was More Like A Beauty Queen・・・♪♪

まったくもってM.J・・・。
どうしたったM.J・・・・。
なんてたってM.J・・・・。
どっちころんでもM.J・・・。
その傍らでJonny be goodは千切れんばかり尻尾を振り続け、
いまだにクルクルと回っているのであった。
「いつまでクルクル回ってんねん。Jonny be good!」

サビの部分も歌ってみる。
♪♪Billie Jean Is Not My Lover
She's Just A Girl Who Claims That I Am The One♪♪

まったくもってM.J・・・。
どうしたったM.J・・・・。
なんてたってM.J・・・・。
どっちころんでもM.J・・・。
その傍らでJonny be goodは千切れんばかり尻尾を振り続け、
いまだにクルクルと回っているのであった。
「いつまでクルクル回ってんねん。Jonny be good!」

大田原の声は完全にM.Jと化したのである。
その傍らでJonny be goodは千切れんばかり尻尾を振り続け、
いまだにクルクルと回っているのであった。
「いつまでクルクル回ってんねん。Jonny be good!」

すべての試作品を作り終えた大田原は満足していた。
そこに津森英吾から連絡を受けたプロジェクトメンバーがやってくる。

木下純一、谷本誠太郎、大前田義男、山之元直市長の面々である。
「これはこれは、みなさんよぉ~来ておくれやして」
一同は大田原の7色の声に驚くのであった。

続く・・・・・・・・・・。
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  1. 2011/05/19(木) 13:02:38|
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●蘆屋以外全世界禁煙 第1章第10話●

はい!おやっさんです。
連載小説の続編です・・・・。
カテゴリから続けて読むこともできますよぉ~・・・・。

[第1章第10話]
蘆屋スモーキングシティ宣言とは別に、
新たな極秘プロジェクトが津森英吾のブレインメモリーから
ウィルスに感染した主要メンバーにある指令が拡散されていた。

その指令とは一体?

2020年にJTの倉庫から大量に盗まれていた煙草の苗。
その苗をバイオテクノロジー技術によって、
すべての病気の即効成分として効くといわれている
“ネオフコイダン”成分を作り上げることが目的である。
フコイダンとは主として海草(もずく)に多く含まれる含有成分だが、
もずくと煙草の苗をバイオテクノロジー技術の応用で新種開発させ、
“Mozucco”なる進化したネオフコイダン煙草苗を作ろうとしているのだ。

実験段階はすでに終え培養段階にはいり、
“Mozucco”の苗は南蘆屋浜にある培養センターの海水プールにて、
わずか2日間で大きく育っているのであった。
培養センター所長の大田原祐一と所員は、大きく育った“Mozucco”を乾燥室に持ち込み
年季の入った手つきで器用に揉みほぐすのあった。

「Mozuccoちゃん。。。エエ具合に育ちましたなぁ~」

大田原所長は腰に差していた、
ひい爺さんの形見分けである銀無垢素材のキセルを取り出し、
乾燥した“Mozucco”の葉を詰めイムコのオイルライターで火をつける。
タバコを吸うと喘息持ちで喉がゼィゼィと苦しい悲鳴を上げるのだが・・・・。

大田原所長は深く静かに吸い込むのであった。
すると、どうだろう?????

“Mozucco”の煙が喉を通るたびに、痛みが消えていくような感覚を覚えた。
吸い込んだ煙を吐き出そうとすると、煙はなくなり無味無臭となっているではないか。
一般的に人間は酸素を吸い二酸化炭素を排出するのだが・・・。
大田原は急いで高濃度酸素探知機の前で吸い込んだ煙を吐き出してみた。
高濃度酸素探知機の針は大きく振りMaxを表示していた。

そこで大田原はある試みをしようと考えた。
この施設のペットである老犬のアイリッシュセッター“Jonny be good”を連れてくる。
老犬は四肢も弱りやせ細り、眼は白内障で濁っていた。
大田原は吸引機を老犬の口につけると、“Mozucco”に火をつけ煙を送り込む。
3回ほど繰り返すと老犬に異変が起こった。

ワォォォォォォォォォォ~ンと吼えると、大田原の周りをクルクル回りだすではないか!
眼は若い犬のようにキラリと輝きを取り戻し、四肢は筋肉が張っている様子だ。
Jonny be goodは、ちぎれんばかり尻尾を振り大田原をペロペロ舐めだすのであった。

「凄いやないか!Jonny be good!」と、声をかける。

するとJonny be goodは、お座りした状態で右足を大田原の前に差し出す。

「なんや?どないしたんや?」

大田原はその意味を理解した。
彼はJonny be goodの右足の指に自分の人差し指を合わせる。

もうおわかりであろう・・・・。
蘇ったアイリッシュセッターは、自らE.Tウィルスに感染したのである。

いわゆるひとつの大発見である。
しかもとんでもない大発見である。
そして世界の愛煙家や重い病気を持っている人にとっても・・・。
大田原はこれを【Neo Fucoidan Mozucco H2O】と呼ぶことにした。

続く・・・・・・・・・・

P.S
自粛解禁します。
愛読家のファンのみなさま・・・・。
おまっとぉ~さん。
  1. 2011/04/02(土) 18:35:39|
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●蘆屋以外全世界禁煙 第1章第9話●

[第1章第9話]

週があけた蘆屋市役所では転出をする人たちでごった返ししていた。
転出課の窓口は長蛇の列となり窓口係りを勤める藤野純佳は生き生きとした表情で、
同じフレーズを繰り返していた。

「ええ街になるのに・・・・。転出はもったいないですわ!」

そこへ純佳の直属の上司である里林義宗市民課部長から声がかかる。

「藤野はん、出て行く人後を追わずでっしゃろ。明日から転入課は、
 どえらいことになりまっせ!来る人拒まずでっからな!へへへへへへ」

もちろんこの二人の脳も津森型E.Tウィルスに感染しているのは、
いうまでもない・・・・・。

*2022年2月25日現在の蘆屋市人口
 総人口 103369人
 非喫煙者 82695人
 喫煙者  20674人(喫煙者全員津森型E.Tウィルス感染済み)

その頃・・・。
JR蘆屋では明日からのスモーキングピープル受け入れ態勢の準備にてんてこ舞いしていた。
駅長である田上秀和はスルータイプの改札口それぞれに、
人差し指型のタッチセンサー取り付け工事を見守っていた。
スモーキングピープルが改札口を通過する際に、
この人差し指型のタッチセンサーに触れることで津森型E.Tウィルスに感染する仕組みである。

「こりゃまたどえらいタッチセンサー開発されたもんですなぁ~。」
と、感心しきっていたのである。

すべての改札口のタッチセンサーは終了して、
明日の始発列車の到着を待つばかりとなったのである。

その頃・・・・。
谷本は自分の企画の最終打ち合わせをしていた。
明日の始発到着時に改札口前での大掛かりなキャンペーンである。

●セブンスターガールによる試煙及び販売活動●
セブンスターガールは七つ子の姉妹を採用とする。

●ハイライトギャルによる試煙及び販売活動●
ハイライトギャルは五つ子の姉妹を採用とする。

●ショートホープシスターズによる試煙及び販売活動●
ショートホープシスターズは三つ子の姉妹を採用とする。

●缶ピースレディによる試煙及び販売活動●
缶ピースレディはVサインが得意な九つ子の姉妹を採用とする。

●ゴールデンバッドボーイによる試煙及び販売活動●
ゴールデンバッドボーイは筋骨隆々の双子を採用とする。

●チェリーボーイによる試煙及び販売活動●
チェリーボーイは童貞の六つ子を採用とする。

●エコーマンによる試煙及び販売活動●
エコーマンは透き通った声でハモれる四つ子を採用とする。

●キャスターブラザーズによる試煙及び販売活動●
キャスターブラザーズは弁の立つ八つ子を採用とする。

●しんせい姉妹による試煙及び販売活動●
しんせい姉妹はかしまし娘の孫を採用とする。

谷本は明日が待ち遠しいと心から思ったのであった。

その頃・・・・。
山之本市長の陣頭指揮の下、
蘆屋市全域及び蘆屋市市役所内にある全ATMの機械に両替の機能が取り付けられた。
各国貨幣からにチェンジする機能である。
もちろん3.6%の両替手数料も蘆屋市の財源となるのである。

本日世界通貨取引所にて発表された相場は、
すべての貨幣に対して高と表示されているのであった。
すなわちは強い通貨として国際的にも認められているのであった。

このようにして、蘆屋スモーキングシティ宣言にのっとり
着々とスモーキングピープルを受け入れる態勢は整ってきたのである。

続く・・・・・・・・。
  1. 2011/03/06(日) 21:11:31|
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●蘆屋以外全世界禁煙 第1章第8話●

はい!おやっさんです。
連載小説の続編です・・・・。
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[第1章第8話]

津森英吾のウィルスは木下・大前田・谷本・山之本のブレインメモリーから、
増殖し数日で蘆屋スモーキング宣言のプロジェクトメンバー全員に感染したのである。
津森はこのウィルスを、彼のイニシャルからE.Tウィルスと呼ぶことにした。
E.Tウィルスは、その後進化して・・・・。
人差し指と人差し指を合わせるだけで、感染することになるのである。

蘆屋市企画部企画課の一室で蘆屋スモーキング宣言のメンバーによる会議が開かれ、
山之本市長をはじめ木下、谷本、大前田など全メンバーが集まる。
しかし、その全メンバーの脳はE.Tウィルスに感染している・・・・・。

まず議長である山之本直市長が、
「諸君、今日ここに集まってもらったのは他でもない。
 本日はS7の代表も来ているので、顔合わせという意味合いもある」

*S7
世界主要喫煙常任理事国
ジェロニモインディアン代表      テンス・モクモク氏
中国4千年の歴史代表          陽 酔吸氏
インドガンジス河の流れのように代表  ケムシュラ・モクジー氏
アフリカ・ケムル族代表        ケムレバ・オラジュワン氏
スペイン・ケムール州代表       ホセ・アントニオ・ニコレッタ氏
キューバ・シケモック地区代表     エルネスト・チョット・ケムタ氏
モンゴル・タール族代表        トゥンバイヤ・ヤニジル氏

山之本市長が各常任理事を紹介するのであった。

そして・・・・。
「各国理事の皆様、まずメンバーの結束を高めるために
 皆さんの隣に座っている我々のメンバーと人差し指を合わせてください」

3.69秒後、
E.T感染したS7のメンバーが叫ぶのであった。

「テ・ン・ス・モ・ク・モ・ク・で・ぇ・~・す」
「陽・酔・吸で・ぇ・~・す」
「ケ・ム・シ・ュ・ラ・モ・ク・ジー・で・ぇ・~・す」
「ケ・ム・レ・バ・オ・ラ・ジ・ュ・ワ・ン・で・ぇ・~・す」
「ホ・セ・ア・ン・ト・ニ・オ・ニ・コ・レ・ッ・タ・で・ぇ・~・す」
「エ・ル・ネ・ス・ト・チ・ョ・ッ・ト・ケ・ム・タ・で・ぇ・~・す」
「ト・ゥ・ン・バ・イ・ヤ・ヤ・ニ・ジ・ル・で・ぇ・~・す」 

テンス・モクモク氏が発言する。
「わてジェロニモインディアンの代表ですねん・・・・。
 この蘆屋市にインディアンの居住地作ってもらおう思て、きましたんにゃわ!」

陽 酔吸が発言する。
「中国4千年の歴史では、煙のでるもの全部吸うあるからしてまんにゃわ!」

ケムシュラ・モクジーが続く。
「あて修行で36年間シガー吸い続けてまんねん!」

ケムレバ・オラジュワンが続く。
「はい!はい!ジャンボ、ジャンボ、もひとつおまけにジャンボでんがな!」

ホセ・アントニオ・ニコレッタが続く。
「♪♪うちら陽気なスペイン野郎♪♪あぁ~メガネ、メガネ・・・・」

エルネスト・チョット・ケムタが続く。
「わてには、無くてはならないものがふたつおます。
 ひとつはタバコですわ!もうひとつは、あんさん・・・大切な仲間でんがな」

トゥンバイヤ・ヤニジルが締める。
「モンゴルに古い言い伝えがありまんねん・・・・・・・。
 山が高いからといって、戻ってはいけない。ちょっと一服吸えば越えられる。
 敵が多いからといって、怯んではいけない。ちょっと一服吸えば戦うことができる。
 どうでっしゃろ・・・・・・?」

トゥンバイヤ・ヤニジル氏の言葉に、
全員が涙を流したのはいうまでもない・・・・。

こうして全員の意思が結束して、
会議は進んでいくのであった。

谷本が企画していたJR蘆屋改札口でのキャンペーンと、
過去に津森英吾が企画していた案件は満場一致で採択されたのである。

続く・・・・
  1. 2011/03/01(火) 19:55:05|
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●蘆屋以外全世界禁煙 第1章・5・6・7第話●

はい!おやっさんです。
連載小説の続編です・・・・。
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[第1章第5話]

驚くべき映像がそこにはあった。
谷本はその映像が何かを判断するのに数秒を要した。
それは人の脳であった。

いったいどういうことなのだろうか?
しばらくその脳を凝視していると、ゆらゆらと動き出すでないか!
怖くなった谷本はシャットダウンしようと思ったのだが、
その脳の映像から矢印のようなアイコンが飛び出してきて、
ヒトミマウスで脳の一部分をクリックするように指示をしてきた。
怖いもの見たさで谷本はクリックする。

サイケデリックな画像とともに、
BeatlesのHelpが流れ出すのであった・・・・・。

[The Beatles-Help]


そして低く曇った声で・・・・・。

「よく来たな谷本君・・・・・、私は君が訪ねてくれたことに感謝する」

「どういうことですか?あなたは生きているのですか?」

「生きているといえば生きている。死んでいるといえば死んでいる。
 ただひとつ言えることは、すでに肉体は存在しない」

「え?といことは、このネットワークの中だけに存在していると言うのですか」

「ああ、簡単に言えばそういうことだ!」

「なんの目的で?」

「それが知りたいのか?」

「知りたいと思いますが、知りたくないとも思います」

「では、なぜコンタクトしてきた・・・・」

「WHO発表のNewsを、ご覧になられましたでしょうか?」

「ああ・・・蘆屋市以外全世界禁煙のNewsだな」

「その件で、ぜひお力を貸していただきたいのですが」

「どうして私なのか?」

「伝説の数々の企画拝見いたしました。私だけの力では、どうしようもありません。
 津森さんの柔軟な発想とアイデアをお貸し下さい」

「谷本君のキャンペーン企画は読ませてもらった。なかなか面白いじゃないか!」

「ありがとうございます」

「谷本君、ひとつ提案がある。君の脳に私が入り込むのはどうだろうか・・・・」

「え?え?え?どういうことでしょうか?」

「私は肉体が存在しないのだが、私の脳はネットワークの中で生きている。
 そこで君のHumandoridの中枢部にハッキングをかけて、
 君の脳に埋め込まれているブレインメモリーを、私の脳と同化するというわけだ」

「ちょっと待ってください・・・・・」

「心配することはない。痛みも感じないし、君の脳が壊死することもない。
 君の脳はOb-La-Di Ob-La-Daの中で一時保管することになる」

谷本は津森の言っていることを理解しようとするのだが、
自分の存在が無くなるのでは?と不安になる。

「谷本君、今君はとても不安になっているだろう。
 しかし大丈夫だ!君の脳を一時保管することで、君の寿命は66年延びるのだから。
 そして同時に肉体も保管される状態になる」

「そのお話、まともに受けていいのでしょうか?」

「ああ、大丈夫だ!この私も以前同じようにして脳を保管されていたからな」

「少しだけ、お時間いただけますか。即答は無理だと思いますので・・・」

「じゃあ、こうしよう。369秒だけトライアルモードにしてみよう。
 そこで君がどうするかを考えればいい。どうだ?」

「トライアルモードまであるんですか・・・。369秒だけですね。
 わかりました。トライアルしてみます」

谷本がそう言った瞬間。
意識が薄れると同時にThe Rolling StonesのJumping Jack Flashが聴こえてくる。

谷本はとんでもないことをしているのでは、という強迫観念にかられた。
しかし想いとは裏腹に谷本は激しくシャウトする。

[Rolling Stones-Jumping Jack Flash]


そして谷本は脳から映し出されるビジョンに涙を流さずにはいられなかった。
そこにはこれまで過去にあった喫煙者への偏見や弾圧や反対運動など、
さまざまな映像が映し出されていた。
そしてそれらの映像とともに、谷本の脳は津森に同化されていくのであった。

数分後、
谷本は叫ぶ・・・。
いや、津森の脳が指令を出す。

「た・に・も・と・で・ぇ・~・す!!!」

続く・・・・・・・

[第1章第6話]

木下の上司である大前田義男は蘆屋市企画部企画課の一室にいた。
その部屋で一人の人物を待っているのである。
扉にノックがあり、その人物が入ってくる。

大前田は緊張した面持ちで深々と頭を下げる。
その人物は蘆屋市市長の山之本直であった。

「やぁ・・・。大前田君、久しぶりだな」

「お久しぶりです。山之本市長・・・・」

「無論WHOのNewsは知っていると思うのだが、極秘にあるプロジェクトが進んでおる。
 そこで、君にもこのプロジェクトに参加してもらおうと思っているのだが」

「それはどんなプロジェクトでしょうか?」

「いいかよく聞いてくれ!WHOの発表以来、住民の流出が始まろうとしている。
 おそらく現在の住民の大半は他府県へと流出するだろう。
 現に今日、転出課の受付だけでも数千人単位だ。しかし転入課には凄まじいほど
 問い合わせがあり数週間後には市内の人口は100万人に膨らみ、
 数ヵ月後には600万人近くなるのであろう・・・・。」

「そそそんなにですか?」

「ああ、そのようだ。しかも世界各国からスモーキングピープルがやってくるので、
 対応するのも大変になってくる。英語圏からイスラム圏からアフリカや南米、
 アジア各国など130数カ国にのぼる。」

「山之本市長・・・・。どうすればいいのでしょうか?」

「それを相談しているのだ。いいかプロジェクトチームのレジメでは、
 今回の危機を逆手にとってチャンスとみておるのだ・・・・。」

「というのは・・・・」

「まずプロジェクトの名前だが、“蘆屋スモーキングシティ宣言”となる。
 もちろんWHOや国連や国家機関や厚生省の了承も得ておる」

「山之本長・・・。なんかゾクゾクしてきました」

「こんなもんじゃないぞ。住民が流出するのは仕方がないが、転入するのは大歓迎だ。
 まず転入してくるスモーキングピープルに転入税なる税金を課税する。
 さらに蘆屋市独自の通貨を発行することになるというのだ」

「山之本市長・・・・。さらにゾクゾクしてきました」

「そうじゃろ・・・。転入税だけでも莫大な金額になることは間違いない。
 そして蘆屋市独自の通貨は、世界でも対ドルや対ユーロ対円に対しても
 絶対的有利な通貨になることは間違いない」

「山之本市長・・・・。ゾクゾクがワクワクしてきました。
 ひとつ質問していいでしょうか?」

「ああ、なんじゃ・・・・」

「その通貨の単位はどういうのでしょうか?」

「聞きたいか・・・・。大前田君」

「ぜひ、お伺いしたいです」

「その通貨はじゃな・・・・・」

「その通貨は・・・・・?」

「その通貨はというのじゃ・・・・」

ですか・・・・。」

「そうじゃ、円ではなくじゃ!!!」

「すすすすす素晴らしいです」

は数年後には、必ずや世界の基軸通貨になるだろう。
 そして、この街が世界の中心となるのも夢物語ではない」

「すすすすす素晴らしいです」

山之本は大前田の顔が紅潮していくのを見ながらほくそ笑んでいた。
彼は本当の山之本市長ではない。
山之本の肉体を間借りしているのである。

そう、あの男・・・・。
津森英吾の脳を持つ山之本市長なのである・・・・。

続く・・・・・・

[第1章第7話]

木下は直属の上司大前田が蘆屋市長山之本直に呼び出されていることも知らずに、
蘆屋市保健所の一室で再び谷本のHumandoridに接続を試みていた。

画面が立ち上がると同時に、
谷本の上気した顔が画面いっぱいとなる。

「き・の・し・た・ぁ・~」

「一体どうしたんだ?谷本・・・・・」

「あのなぁ~、勤務していたJTから出向で蘆屋市保険課へ転属になりまんにゃわ」

「ほんとかよ・・・・」

「うそちゃいまんねん・・・、ほんまでんねん・・・」

「おまえ・・・、なんかいつもと違うぞ」

「ほんまかいな!そうかいな!へぇ~・・・・」

「おまえ関西の出身じゃないだろ。いつからコテコテの関西弁になったんだ?」

「そがいなこと、どうでもよろしまんがな・・・・。
 そや、あんたのHumandoridに耳寄りな情報流しまっからブレインメモリー開放しといてんか」

「耳寄りな情報って、例の蘆屋市以外全世界禁煙のことか?」

「そうでんがな!まんがな!どんがな!」

木下は谷本の脳が津森英吾とも知らずに、
ブレインメモリーを開放するのであった・・・・。

意識が薄れると同時にThe Rolling StonesのJumping Jack Flashが聴こえてくる。

木下はとんでもないことをしているのでは、という強迫観念にかられた。
しかし想いとは裏腹に木下は激しくシャウトする。

[Rolling Stones-Jumping Jack Flash]


そして木下は脳から映し出されるビジョンに涙を流さずにはいられなかった。
そこにはこれまで過去にあった喫煙者への偏見や弾圧や反対運動など、
さまざまな映像が映し出されていた。
そしてそれらの映像とともに、木下の脳は津森に同化されていくのであった。

数分後、
木下は叫ぶ・・・。
いや、津森の脳が指令を出す。

「き・の・し・た・で・ぇ・~・す!!!」

津森のブレインウィルスは着々と広がっていくのであった。

そこへ興奮した大前田が帰ってきた。

「木下、山之本市長から素晴らしい極秘事項を聞いてきたぞ」

「そうでっか?大前田はん・・・・」

「どうしたんだ?木下・・・。その言葉遣いは?」

「どうでもよろしまっしゃろ・・・。それよりでんがな、あんさん。
 わても耳寄りな情報入手してまんがな」

「おいおい!いいかげんにしろよ・・・」

「そんなことより、あんさんのHumandroidのブレインメモリー開放したってんか!」

「わかった、わかった。その後に俺の話も聞くんだぞ」

「はいな、ちょ~いな・・・・」

大前田は木下の脳が津森英吾とも知らずに、
ブレインメモリーを開放するのであった・・・・。

意識が薄れると同時にThe Rolling StonesのJumping Jack Flashが聴こえてくる。

大前田はとんでもないことをしているのでは、という強迫観念にかられた。
しかし想いとは裏腹に大前田は激しくシャウトする。

[Rolling Stones-Jumping Jack Flash]


そして大前田は脳から映し出されるビジョンに涙を流さずにはいられなかった。
そこにはこれまで過去にあった喫煙者への偏見や弾圧や反対運動など、
さまざまな映像が映し出されていた。
そしてそれらの映像とともに、大前田の脳は津森に同化されていくのであった。

数分後、
大前田は叫ぶ・・・。
いや、津森の脳が指令を出す。

「お・お・ま・え・だ・で・ぇ・~す」

津森のブレインウィルスは、さらに広がっていくのであった。

続く・・・・・・・・・
  1. 2011/02/27(日) 13:41:24|
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